生物学の世界ではデファクトスタンダードの解析ツールといわれているImage J。
https://imagej.nih.gov/ij/
画像の細胞の数を数えたり専門的な用途向けと思いきや、一般画像処理も意外と簡単にできるようでしたので、テストしてみました。
テストは単純な色違いの図形の数を数えるものです。
テスト画像はScratchでつくりました。(結構こういうの簡単にできるんですよね)
赤、青、緑のそれぞれの図形の数を数えたいと思います。
参考サイト1) で紹介されていたCell Counterというプラグインでテストしようとしたのですが、Macでは、「Gatekeepr Path Randomization」のセキュリティ機能の影響でうまくプラグインを認識してくれませんでした。Linuxではうまくプラグインが認識し動作したのですが、数をカウントできなかったため(0のまま。やり方がまずいのかもしれませんが・・)、この方法を諦めて、2)のサイトを参考に標準機能を使ってテストしました。
Image Jはマクロをサポートしており、操作を記録して二度目からはそのマクロを実行することでカウントできるようになります。そのために、まず’Macros’->’Record’を起動します。
手順
1) 画像ファイルをドラッグ&ドロップ
2) ‘image’->’type’->’8bit’を選択
3) ‘image’->’adjust’->’threshold’ を選択
4) カウントするオブジェクトが選択されるようにスレッショルドを調整
5) ‘Analyze’->’Analyze Particles’で解析実行
実際には30個ですが、重なり部分があるので27個と認識されたようです。
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//selectWindow("imgj01.png"); run("8-bit"); setAutoThreshold("Default"); run("Threshold..."); setThreshold(87, 101); setOption("BlackBackground", false); run("Convert to Mask"); run("Analyze Particles...", "display clear summarize"); |
作業を終えると上のように記録されるので、これをベースに編集して次の解析に使います。
イメージファイルをドラッグ&ドロップしてから実行(‘Macros’->’Run’で .ijmファイル読み込み実行)するので、selectWindowはコメントアウトします。
スレッショルドは赤、青、緑でそれぞれ変更します。
冒頭のScratchの画面にあるデータでは丸が重なっていないので正しくし認識されました。
緑も同様なので省略します。
このような簡単なようでなかなかすぐにできるツールはこれ以外知りませんでした。
知っておくと便利ではないでしょうか。
参考:
1) 「imageJで細胞数等を数えるCell Counter 」https://life-science-project.com/1005/
2) 「ImageJ: 細胞核のカウント」http://t-takaya.net/?p=protocol/ImageJ_nuclei_count